遺伝性血管性浮腫(HAE)患者の未診断期の経験を報告する論文が発表されました

遺伝性血管性浮腫(HAE)患者の未診断期の経験を報告する論文が発表されました

大阪大学大学院医学系研究科医の倫理と公共政策学教室の大学院生・磯野萌子さんから
、HAEに関する論文の成果公開について、以下のメッセージの掲載依頼がありました。

 

2022年3月18日(米国時間)、遺伝性血管性浮腫(HAE)患者の診断がつかなか
った期間(未診断期)に関する私たちの論文が英文誌「PLOS ONE」で公開されました。
患者会HAEJの皆さんには、研究参加者の募集等で大変お世話になりました。
ご協力を賜り、誠にありがとうございました。

この論文は、HAE患者さんの未診断期に関する経験について、9名へのインタビュ
ー調査の結果を元に報告するものです。
これまで、HAEをはじめ難病・希少疾患では正しい診断を得るまでに時間を要することが
知られていました。しかし、その理由や具体的な患者の経験は、世界的にも十分に報告さ
れていませんでした。
今回、研究グループはインタビュー調査によって、患者さんはHAEの診断がない時期、症
状に苦しんでいても、その症状や病院での対応に慣れてしまい、積極的に「難病・希少疾
患(診断が難しい疾患)」の診断を探していない場合があること、これによって未診断期
間が長期化することを明らかにしました。この研究結果は、患者や医療者が「難病・希少
疾患」の可能性に気づきやすくするための施策の必要性を強く示唆しています。
日本語での詳しい説明は、以下のURLよりご覧いただけます。

 

大阪大学 プレスリリース https://resou.osaka-u.ac.jp/ja/research/2022/20220319_2

論文全文(英語)は以下よりご覧ください。
論文サイト https://doi.org/10.1371/journal.pone.0265847

 

ご協力くださったHAEJの皆様に、改めて心より御礼を申し上げます。

大阪大学大学院医学系研究科 医の倫理と公共政策学
磯野萌子

 

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