28年ぶりの新薬承認「全国講演会」に参加しました
全国からHAEの研究者・医療者が参加
2018年12月9日、東京品川プリンスホテルアネックスタワー5Fで
開催された「全国講演会」は、基調講演、特別講演、パネルディスカッションの
3部構成で開催され、HAEJから事務局長が基調講演に参加。
患者の視点から新薬への期待と課題を参加者へ伝えた。
参加者は医師だけでなく看護師・薬剤師など多職種が参加した。
我慢せずにできるだけ早くに投与を
特別講演では、九州大学別府病院院長でHAE研究者である堀内孝彦医師や
ドイツのHAE研究者であるMarcus Maurer氏より最新の国際ガイドラインと
海外での薬剤使用の状況などについて講演がなされた。
交流会にてDr.Marcus氏からドイツの患者たちも10年ほど前はHAE患者さんたちは
皆症状があっても我慢しているところも多かったが、自己注射が可能となり、
少しずつ慣れていき今では我慢する必要なく治療が行えているという言葉を
いただき、日本の治療環境においても新薬導入により大きく前進することが
期待された。
実は治療対象を医師も患者もまだまだ知らない
HAEの患者は近年急速に診断されつつあり、その治療にも今回選択肢が
広がった。しかし、国際ガイドラインでは「全ての発作は治療対象」とされる中、
まだまだ日本では小さな発作は我慢しがちで治療をした経験のない患者も多い。
また、患者本人であってもどこまでが発作なのか悩む場面も多く、必ずしも海外の
患者のように早期に治療しているとも言い難い。そうした意味で医師・患者共に
協力しながら、より早期の治療を目指し今後の研究調査と治療環境の改善に期待したい。